RPAとは?メリットをわかりやすく解説。市場は急成長中!650兆円分の仕事が置き換わる
最近、RPA という言葉をよく耳にするようになりましたが、なんとなく理解しているつもりでも、ただのバズワードになりわかりずらいので、なるべくわかりやすく解説します。
またメリットや市場規模、RPAツールなども紹介します。
RPAとは
ロボティック・プロセス・オートメーション Robotic Process Automation の略で、Windows PC等で行っていた煩雑な操作や、大量データを扱う繰り返し操作などを自動化するツールです。
「RPAやAI」と表現する人が多いのでしょうがない部分もありますが、AIとは違います!よく勘違いされている方がいますが、これだけは覚えておいてほしいです。
RPAは、パソコンに専用のソフトをいれ、そのソフトが、人がやっていた作業をそのまま行うことができる便利なツールです。中には、手で行っている作業を記録して再現することができるものもあるので設定に困ることがないケースもあります。
メリット
RPAをうまく使い業務の自動化を実現することで、人件費の削減にもつなげることができます。
単純作業や人的ミスが起こりやすい作業をロボット(RPA)で行うことができるようになりますので、人件費の削減だけでなく、正確性も上がります。
たとえば、ブラウザを使って、社内のシステムのデータをエクセルにコピーし、計算し、その結果を別のシステムに入力するといったことが、可能になります。
また、OCRと連携することで、紙に書かれたものをシステムに手入力していたことが、自動でできるようになります。
実はシステム間で連携すれば、解決できる問題も多いですが、システム間の連携をするには、数千万、数百万といった費用が発生することが多く、また開発にかかる時間も長いので、RPAのほうが、コスパがいいといえます。(試算は必要ですが)
属人化していた作業もRPAで行わせましょう!
ある特定の人しかできなかった仕事は、その人が退職や休職してしまうリスクがありますが、RPAはそういったリスクはありません。
システムエンジニアの人は、スクリプト言語を使い、自動化を図っているケースが多いので、RPAに魅力を感じない人も多いかもしれません。が、RPAは、スクリプトをかけない人でも
RPA市場規模
RPA市場は2016年から2021年にかけて年間平均59.3%で成長し、2021年には規模が10倍に達し、2020年には世界のRPA市場は約5,500億円に達すると予測されています。
また、マッキンゼー&カンパニー社によれば、今後20年あまりで世界市場で47%の雇用が自動化および機械化される見込みで、2025年までに世界で1億人以上のホワイトカラー人材もしくは1/3もの量の仕事(650兆円規模)がRPAに置き換えられると予測しています。
650兆円はいいすぎかもしれませんが、周りを見てもなぜ手動でそんなことをやっているのかと感じることが多いので、あながち嘘ではないと思います。
ツール比較
RPAツールには様々な種類があります。
PCだけでも動くもの、管理用のサーバが必要になるものもありますので、導入に当たっては、サーバーが必要かどうか確認が必要です。
基本的に、複数のPCでRPAを動かし、管理していくにはサーバーが必要なケースが多いです。管理用のサーバーをクラウドで提供しているSaaS サービスもあるので、検討してみてください。
RPAツール名 | パソコン/サーバー | 価格 |
automation anywhere enterprise | パソコン | 500万 |
Auto ブラウザ名人 メール名人 | パソコン、サーバー | 年額16万 |
BizRobo! | パソコン、サーバー | 月額60万 |
Blue Prism | サーバ | 1200万 |
ipaS | パソコン | 1200万 |
Kofax kapow ※BizRobo! と同じ | パソコン、サーバー | ? |
NICE APA | パソコン、サーバー | 25万から |
Pega Robotic Automation and intelligence | パソコン、サーバー | 1ユーザ15万から |
Robo Staff | パソコン、サーバー | 月額12万 |
UiPath | パソコン、サーバー | 200万から |
Verint Robotic Process automation verint process assistant | パソコン、サーバー | 220万-290万 |
WinActor | パソコン(サーバー) | 年額90万 |
WinActor は導入台数が多い場合は、管理サーバーを使うこともできます。
WinActorについて
RPAツールの中でも、日本で圧倒的なシェアを誇るWinActor について触れておきます。
RPAツールの一つであるWinActorは、NTTアドバンステクノロジ社の純国産RPA製品で、国内シェアNo.1 を誇っています。
2014年から販売を開始し2018年4月までに1000社という導入実績だったのですが、約半年後の10月には、2000社を突破し、12月末には、2700社以上で導入されました。
急激に成長中のRPAツールと言えます。
WinActor は、中堅・小規模オフィスでも比較的容易に導入することができるRPAツールであることが要因だと思います。
他のRPAツールは、技術的にも金額的にも導入障壁が高いです。
本当のメリット
RPA導入のわかりやすいメリットとして、
- 人件費削減
- 単純作業の作業ミスの軽減
だといえます。
本当のメリットは、
既存業務の分析ができることです。
RPAに作業を行わせるために、対象となる業務を決め、それをRPAで実行する必要があります。
「どういった順序で、何を行うか」という手順をRPAに設定する必要があり、その過程で、本当は必要ではない業務や、作業手順に無駄があるものがわかります。これが本当のRPA導入のメリットです。
業務の分析が可能になり、本当の意味での業務改善が可能になります。
デメリット・問題点・注意が必要なところ
メリットばかりではなく、デメリットもあります。
RPAツールは、そこまで簡単に使いこなすことができない点です。
RPAツールを販売している会社は、RPAツールのライセンス代金とRPAを使いこなせる人材の派遣を行うケースが多く、結局高くつく可能性があります。
自社の人間にRPAツールを覚えてもらうことが一番コストを抑えられるので、教育コストには投資をしましょう。
もうひとつの悩みどころは、上記でも触れましたが、ライセンス料が安くないところです。
導入に数百万から数千万ふっかけてくるシステムインテグレーターもいると聞きます。
ある程度RPAを理解していないと、損をしますので、注意が必要です。
まとめ
RPAを上手く使いこなすことができれば、人件費の削減、作業ミスの軽減を実現できます。
RPAツール自体は、エンジニアにとっては難しくはないですが、使いこなすにはある程度のスキルが要求され、できないと、逆に高くつく可能性があります。
本当のメリットは、業務の見える化ができ業務分析をおこなうことができ、最適な業務の形をつくることができる点です。